All I need is one sun

日常を日常らしくするためのライティング。

”お気に入り”になるための方法

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音楽や映画って、
どこで聞くかとか
いつ見るとか
そういう場所や時間っていう
外的環境によって、より情緒的に楽しめる文化だと思う。

 

例えば、高円寺の商店街通りを超えて

横断歩道を超えたところで、菅田将暉を聴くとか。
時間帯も夕方をとうにこえて、夜が世界を包み込んでる間だとなお良いような気がする。

映画もそうで、だらだらと続いた恋愛を

自分から断ち切った時、後腐れが残る前にSATCを見たり、アメリを見たり。

 

なんとなく、生活が楽しくないけど映画を見て

発散したいなんて思うなら、日曜の夜からLIFEを見たりなんて。

もちろん左手には、アルコール度数の低いチューハイを忘れずに。

 

旅行に行く時、空港までの間聞く音楽とか
出発手続き終わってロビーで待ってる間に聞く音楽とか、飛行機の中で見る映画とか、気がついたら旅行ムードに合わせて選曲を選びがちになる。

 

好きな曲があるって言うよりも、その時その場所で聞くのが好きだったり

好きな映画が定まらないのも、映画を見たときの当時の状況によって

順位が変わったりするからなのは、私だけじゃないはず。

 

「あっという間にすぎる時間を、戻っては繰り返したいなずっと」

そんな歌詞で続くラブソングがあった。

 

この曲を初めて聞いたときの私は、

一人暮らしに落ち着き始めた頃で、何となく続く時間を

孤独にもまるで上から眺めるように過ごしていた。

 

一緒にいる時間があっという間で、

朝から夜までいても一瞬のように感じてしまう

自分が彗星かジェットコースターにでもなってしまったかのような錯覚に陥るような

私をそうさせた人が今はいないことを

改めてこの曲を聞いて悲しくて、1人部屋の中で泣き出しそうになった。

 

彼と一緒にいた時間が

ちゃんと数えてもやっぱり短くて

私の人生の中ではほんの一瞬のような出来事だったのを

そんな一瞬を、大事にできなかった自分が情けなくて

 

その時世界で1番大切な人と

一緒にいる時間は

きっととてつもなくかけがえのないもので

”幸せ”を歌うこの曲を

”1人っぼち”の私が、薄暗い部屋の中

鼻を鳴らしながら聞いた。

 

そんな貴重な思い出は、この歌を好きになる決定打として今でも

私の”お気に入り”として、プレイリストの中にある。